2019.5.30 財政金融委員会 質疑
- 2019年05月31日
- 国会質問レポート
【You Tube リンク】
https://www.youtube.com/watch?v=LDrQaPaE3hM
【議事録】
○よろしくお願いします。
まず、法案については賛成です。
今日、最初にバリウムを使用した胃がん検診について、厚労省を中心にその費用の関係などお尋ねをいたします。
私ども国会議員も毎年健康診断受けておりますけれども、我々の健康診断、この間ありましたけれども、胃の検査は入っていなかった、胸部のレントゲン検査はございましたが。このバリウムを使用した胃のレントゲン検査、あるいは胃がん検診、もう一つ、胃の内視鏡検査があるわけですけれども、それぞれどれぐらいの割合を占めているか厚労省からデータをいただいたところ、配付資料一枚目にありますように、七七%がバリウムによる胃がん検診、胃のレントゲン検査ということであります。私もちょっと数字を見て驚いたんですが、一方、胃の内視鏡検査は非常に少なくて、大体二二%ぐらいということです。
それで、この配付資料、ちょっと見にくいんですが、上が胃のエックス線検査、バリウム検査、下の数字が内視鏡検査ということなんですけれども、この厚労省からもらったグラフによりますと、四十代までの検診は全てバリウム検査なんですけれども、まずその理由について事務方から御答弁をお願いします。
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。
厚生労働省では、がんの早期発見、早期治療による死亡率減少を目的に、有識者による御議論をいただきながら国の指針を定めまして、市町村による科学的根拠に基づくがん検診を推進しております。本指針におきましては、国が推奨する項目として胃部エックス線検査及び内視鏡検査を加えております。
この検討におきましては、各地域等における実施体制の状況、あるいは検診を行う際のメリット、デメリット等を勘案して定めているところでございます。
○風間直樹君 私、この質疑に先立ちまして、ちょっと珍しいんですが、直接厚労省の担当職員の方と電話でやり取りしていろいろ教えてもらったんですが、今の御答弁にはなかったわけですけれども、事務方から、職員の方から聞いたところでは、この内視鏡検査の場合、内視鏡によって胃の内部が傷つくおそれもあるので、若年層、四十代の場合はバリウム検査が主流ですと、こういうふうに教えてもらったんですけれども、そういう理由もやっぱりあるわけですか。
○政府参考人(佐原康之君) そのようなことも検討されていると理解しております。
○風間直樹君 この委員会もお医者さん二人いらっしゃいまして、古川先生と羽生田先生いらっしゃいますので、お二人の方が詳しいのかもしれません。
それで、実は、私が今日この質疑をすることになりましたのは、地元のある知人とばったり先日会いまして、そのときいろんな近況など話していましたら、風間さん、一度このバリウム検査による胃のレントゲン検診の質問を是非してほしいと。なぜですかと聞いたところ、このバリウムによる胃がん検診というのはがんの発生リスクを高めるおそれがあるので、是非その辺を国会審議の場で質疑をして確認をしてほしいと、こういうことでしたので、今日質疑をしています。
それで、次のお尋ねですが、このバリウムによる胃がん検診、胃のレントゲン検査に関わる国費あるいは地方自治体の負担額、年間総計で幾らなのか、これは総務省かあるいは財務省か分かりませんが、参考人からお願いします。
○政府参考人(多田健一郎君) お答えをいたします。
バリウムを使用した胃がん検診に関わる地方団体の負担額の年額、年間総計の御質問でございますが、このバリウムを使用した胃がん検診を含みますがん検診に要する経費につきましては平成十年度に一般財源化をされてございまして、つまり国庫補助金が廃止されておりまして、そういったことで把握をしていないところでございます。
なお、地方交付税の算定におきまして、厚生労働省のデータなどに基づいて積算をしております。その額につきましては、約百八十億円程度ということでございます。
○風間直樹君 ありがとうございます。約年間百八十億と。
それで、これ、あれですか、費用は一般会計化をして地方自治体の負担ということなんですけれども、このバリウム検診と内視鏡検査の場合、事前の厚労省の担当者からの説明では大体内視鏡の方が二倍費用が掛かるというお話でしたけれども、その点はやっぱりそういうことなんでしょうか。
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。
平成二十七年度の市町村によるがん検診の事業費に関する調査によりますと、胃がん検診の平均単価は、バリウムを用いた胃部エックス線検査の場合が約七千百円、また胃内視鏡検査の場合は約一万四千円と報告されております。
○風間直樹君 ありがとうございます。確かにほぼ倍掛かるわけですね、内視鏡が。
それで、問題のこの胃のバリウム検査による被曝量なんですけれども、これも事前に厚労省の担当者から資料をいただいたところ、胃のエックス線撮影法ガイドライン改訂版二〇一一年の対策型検診撮影法に基づく平均実効線量については四・四一ミリシーベルトとの報告がなされていますと、出典も付けていただきました。
それで、私の方でちょっとまた別のデータを参照してみましたところ、このデータでは意外に大きな被曝線量があるということなんですけれども、直接撮影という方法と間接撮影、これによって違いまして、大きなフィルムで撮影する直接撮影の方法では一回十五ミリから二十五ミリシーベルト、検診車による小さなフィルムで撮影する間接撮影方法では一回二十ミリから三十ミリシーベルトと。胸部エックス線写真の被曝量が一回当たり〇・一ミリシーベルトとされていますので、胃のバリウム検査では胸部エックス線の大体百五十倍から三百倍の被曝量があるというデータもあります。
それで、これちょっと私の方ではまだ確認を取っていませんが、イギリスの医学雑誌、ランセットという雑誌があるそうで、この雑誌によりますと、日本は世界で最も放射線被曝による発がんが多い国だという報告がされているそうです。
それで、こういうデータというのは厚労省の方でも当然参照された上で全国の自治体への様々な連絡をされたりしていると思うんですが、この辺はどんなふうに比較参照して、そして胃のバリウム検査という結論になっているんでしょうか。
○政府参考人(佐原康之君) まず、日本の被曝線量におきます国際比較につきましては、日本におきましては諸外国に比べますと被曝線量が多いということは指摘をされているところでございます。ただ、これは検診によるものというよりは、実際の診療の中でCTを撮るでありますとか、いろいろな検査のところの寄与が非常に大きいものというふうに考えております。
また、検診を行うに当たりましては、先ほど申し上げましたとおり、有識者による御議論をいただきながら考えております。また、その際には、その検診を受けることによるメリット、それからそのデメリットを比較考量しまして、これを総合的にかつ科学的に判断をしているところでございます。
○風間直樹君 今、確かに御答弁されたように、この検診方法による違いというのもあるようですね。
私の手元の資料では、私もこれ受けた記憶ありますけれども、移動式検診車というのがあります。まず、バリウム飲んで、撮影台の上に乗って、撮影台の裏側に放射線を照射する、こういう装置が付いていると。あっ、失礼しました、これ、通常の胃のバリウム検査ですけれども。一方、移動式の検診車ではそれができないので間接撮影という方法が取られていて、間接撮影では、患者から離れた検診車の後ろの方などに設置されていて、照射装置が、そこから放射線を照射すると。遠くから照射するので、強い放射線でないと撮影ができないと。放射線の量は距離の二乗に比例するそうで、例えば距離が二倍になれば二掛ける二で四倍、距離が四倍になれば四掛ける四で十六倍の放射線量になると、こういうデータもございます。
ですので、いろいろ今御答弁も聞いてみると、この移動式の検診車などを使った胃のバリウム検査の場合、放射線量、照射量が大きくなって、将来的にがんを発症するリスクを高めるおそれがあるのではないかなと、こんな懸念を持った次第です。
そこでお尋ねするんですが、厚労省の職員も毎年健康診断受けられていると思うんですけれども、この厚労省職員の健康診断の場合は、胃のバリウム検査なんでしょうか、それとも内視鏡なんでしょうか。
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。
厚生労働省では、人事院規則に基づきまして、全ての職員を対象に定期の健康診断を実施しております。このうち、原則として四十歳以上の職員に対してはバリウムを用いた胃部エックス線検査を実施しているところでございます。
○風間直樹君 四十代以上はバリウムということですね。その理由については先ほど御答弁いただいたわけですけれども。
参考までに伺いますが、この厚労省の検査の場合、移動式の検診車なのか、あるいはそうでなく固定式の撮影なのか、それはどちらなんでしょうか。
○政府参考人(佐原康之君) 今申し上げました検診の場合につきましては、移動式の検診車を使っております。
○風間直樹君 そうなりますと、厚労省の職員の皆さんも、もしかすると将来的にがん発症リスクの高い方式で胃がん検診を受けているかもしれないということだと思います。
多分、厚労省がそういう方法なので、他の省庁でも同じように移動式の検診車使って検査を受けている可能性があるんじゃないかと思いますが、国家行政の実務を担っていただく大変大事な皆さんの健康に関わることですから、これどうでしょう、ちょっと厚労省でも、この胃のバリウム検査のリスク、あるいはまた移動式の検診車による検査のリスクをもう一度御検討いただいて、再度このやり方、方法について検討し直すということも必要なんじゃないかと思いますけれども。同時に、全国の自治体が行っているこの検査についても同様かと思いますが、いかがでしょう、厚労省。
○政府参考人(佐原康之君) 御指摘ありがとうございます。
まず、内視鏡に切り替えにくい理由というのがございまして、一つは、内視鏡というのはエックス線検査に比較しまして被検者の負担感が非常に高いというものがございます。また、全国での実施体制という点で、内視鏡の場合には熟練した医師が医療機関の中で行わなければならない、原則、基本としてですが、医療機関の中で行っていく。また、したがいまして、巡回のバスなどによる職場での検診ができず、利便性が低下するというようなことがございます。
ただ、今検診の在り方についてはその見直しの検討を行っておりますので、その中で対応していきたいというふうに考えております。
○風間直樹君 ありがとうございます。
この胃がん発症の原因として大きな割合を占めるものが、ピロリ菌があるかないかだというふうに聞いたこともあります。このピロリ菌の存否を確認するだけで、その先、この胃の検査、エックス線あるいはバリウム等による検査まで受けるかどうか、必要性がないんじゃないかというような議論もあるようですので、このピロリ菌の検査、あるいはその後、それと胃の収縮度合いがこの胃がん発症とも関連しているという話もありますので、その辺も含めながら、総合的に果たしてこの胃のバリウム検診が必要なのかどうかをもう一度御検討いただいてみてもいいのかなと思いますけれども、その辺はいかがですか。
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。
様々な御指摘も各方面からいただきまして、有識者による御議論を現在いただいておりますので、その中でしっかり考えていきたいと考えております。
○風間直樹君 地方自治体の検診を受けていらっしゃる多くの国民や国家の行政に関わっていらっしゃる官僚の皆さんの大事な健康と生命に関わる問題ですので、今後真摯な検討をお願いしたいと思います。
では、次の質問に移ります。
鈴木副大臣に今日お越しいただきまして、先般、在京当番についてお尋ねしたんですけれども、この鈴木副大臣のこれまで在任中の在京当番当日、在京していなかった日時について、前回答弁を求めました。時間がたちましたので、今日改めて詳細な、いつ在京していなかったのか、またその理由は何か、具体的に御教示いただきたいと思います。
○副大臣(鈴木馨祐君) お答えいたします。
私がいわゆる在京当番であった日の日程を事務所に確認をいたしましたところ、いずれも財務省の運用に沿って、おおむね一時間以内に参集できる場所にいたというふうに確認をしております。
○風間直樹君 詳細に答弁をいただきたいんですけれども。
これ、先般も出してくださいという依頼をしたんですが、その取りまとめについて、いつ頃出していただけるか、教えていただけますか。
○政府参考人(井内雅明君) 先日お求めがありました在京当番表につきましては、現在整理中でございます。
○風間直樹君 国会も六月の二十六日までなので、もう会期が余りない。いつ頃までに出せるのか、そのめどを答えてください。
○政府参考人(井内雅明君) お答えいたします。
現在、鋭意整理を進めているところでございまして、整理でき次第、提出をさせていただきたいというふうに考えております。
○風間直樹君 なかなか出したくない理由があるんでしょうね、多分。
先般もお尋ねしましたが、あのとき、副大臣、政務官、皆さんにお尋ねをして、他の副大臣、政務官からは明快な御答弁をいただいたので、今日は鈴木さんにお尋ねをしているわけです。
それで、これちょっと参考人にお尋ねしますが、在京当番の責務あるいは仕事は何かという話なんですけれども、私も在京当番やっていましたのでよく分かっていますが、外務省の場合ですね。財務省の場合、例えば緊急事態が起きたときや麻生大臣が東京を離れられる場合、在京当番が行うことになる決裁というのはどういうものがあるんですか。
○政府参考人(井内雅明君) 在京当番として大臣の代理をしていただくわけでございますので、基本的には大臣の代理として決裁をしていただくということかと思っております。
○風間直樹君 私、この質問をするに際して思い出したのは、東日本の大震災のときのことなんですね。あのときは、御案内のように三月十一日の午後二時五十四分ですか、我々も当初は強い揺れを三回東京で感じて大きな地震だなと思いましたけれども、テレビのニュースを見るまでは東北でああいうことが起きているとは分からなかったわけです。その後、すぐに交通網が寸断されているということが分かりました。
つまり、閣僚がそういったときに仮に東京を離れている場合、在京当番の副大臣、政務官がまさに決裁を行わなきゃいけない場面ということになる。このときには交通機関みんなストップします。あのとき、全部止まりましたね。車も駄目です。新幹線も止まる。在来線も止まる。そういうときに、一時間以内に東京に、つまり財務省に来れる距離というのは、もう都内ですよ。都内にいなきゃいけない。宿舎か自宅か、あるいは財務省から徒歩で一時間圏内にいなきゃいけないんです。
鈴木副大臣、その御認識と自覚はありますか。
○副大臣(鈴木馨祐君) 今、現状、財務省の運用というところで申し上げれば、おおむね一時間以内ということで承知をしております。そうした意味で、その運用のとおりにしっかりと対処するというのが私の立場でございます。
○風間直樹君 その御認識が甘いんじゃないかということを申し上げています。
財務省から徒歩で一時間圏内というと、どうなんでしょう、山手線圏内、例えば渋谷とか品川とか、あの辺ぐらいですと一時間ですかね、徒歩で。副大臣の御地元、この間、新幹線の新横浜の駅という話出ましたけれども、選挙区がたしか神奈川七区でいらっしゃる。私も地図で調べてみましたけれども、副大臣の御地元からですと、交通網が寸断された場合、徒歩で一時間で到底財務省に着くことは無理だと思います。
そういった御自覚があって、副大臣あるいは政務二役に御在任中に、在京当番当日、東京を離れていらっしゃいましたか。そのことをお尋ねしています。
○副大臣(鈴木馨祐君) 例えば、二十三区であっても当然徒歩で一時間ではないというところも当然出てくるわけであります。そういった状況の中で、今財務省の方で定めているそうした今の運用法というところの中で、どう対応ができるところなのか、そういったことをしっかりとこれは踏まえて考えていかなくてはいけないと思いますし、現状、少なくとも財務省の方で定められている運用のとおりに私としては従ってやっているということでございます。
○風間直樹君 ということは、在京当番当日、いずれにしても、徒歩でも一時間圏内に必ずいらっしゃったということですね。そういうふうに理解してよろしいですね。
○副大臣(鈴木馨祐君) 私、自転車に昔から乗っている、ロードレーサーで持っていますし、そういった意味では、いろんなことを考えている中で、おおむね一時間以内に参集できるところにいるというのが財務省の方針でございますので、そのとおりに運用しているということでございます。
○風間直樹君 鈴木さん、東北の大震災当日も国会議員でいらっしゃいましたでしょう。(発言する者あり)ああ、そうですか、失礼しました。あのとき、私、当選してまだ数年目だったんですけれども、ひどい惨状でした、御記憶のとおり。都内を徒歩で帰るだけでも大変だった。
やはり、財務省の要職に今いらっしゃるわけですから、国家緊急時に副大臣としてどういう責務を果たすべきかというその認識が片時も頭から離れてはいけないんだろうと思います。
今日は時間もありませんので、財務省からまた詳しいこの在京当番当日の詳細なデータが出てきたらまたお尋ねをしますが、ちょっと今日の答弁を聞いている限りでは非常に不安を覚えます。ですので、そこはもう一度御自分の行動について振り返っていただきたいと思います。
ちなみに、鈴木副大臣の場合、これ、交通網全部寸断された場合、徒歩で御自宅から財務省までどれぐらいですか。
○副大臣(鈴木馨祐君) 実際に徒歩で来たということはございませんので、そこは正確にお答えすることはできないと思います。
○風間直樹君 まあ一時間以上掛かりますよね、間違いなく。そのことを申し上げておきたいと思います。
最後、時間もありませんので、日銀雨宮副総裁にお尋ねをします。
先日の質疑で、黒田総裁と資産プレミアムの詳細についてお尋ねをいたしました。あの日の御答弁ではなかなか細部までうかがい知れなかったものですから、後日、事務方に私の事務所に来てもらいまして、この資産プレミアムの調査手法の詳細について説明をしてもらいました。その内容、大体どういう内容でやっているか漠然とは分かったんですが、詳細まではまだ判然としないもので、今日はこの資産プレミアムの具体的な調査手法が理解できるように副総裁から詳細な御説明をいただきたいと思います。
○参考人(雨宮正佳君) お答え申し上げます。
御案内のとおり、株価形成の基本は企業収益の見通しでありますけれども、それに伴う不確実性ですとかリスクに対する市場の評価をリスクプレミアムと言っているわけでありますので、これはなかなか把握が難しいわけでありますが、幾つか手法の考え方を申し上げますと、そのリスクの評価ということでありますので、リスクのない資産、安全資産と言われている国債の利回りと株価の利回りを比較して、その差にリスクが入っているんじゃないかという方法が例えば一つございます。
それから、これよく株価の評価として、株価が収益に対して何倍ぐらいあるかと、よくエバリュエーション指標と言っておりますけれども、あるいは資産の大きさに対して株価、時価総額はどのぐらいかといったような株価の評価の仕方がございます。
それともう一つは、これよくボラティリティーと言っておりますけれども、変動の大きさがどのぐらいあるかといったことも指標として使われます。よくこれアメリカでは恐怖指数などと呼んでおりますけれども、こうした考え方があるわけでございます。
ただ、いずれにせよ、どれか一つでこのリスクプレミアムを捕捉できるということはないわけでございますので、私どもといたしましては、これはマーケットもそうでございますけれども、この今申し上げたような企業収益や配当の動向、あるいは株価とか金利水準といった様々なデータを総合的に踏まえるとともに、一種のこれ市場心理に関わるところでありますので、市場参加者からのヒアリング情報等も含めて総合的に判断していくことが必要であるというふうに考えてございます。
○風間直樹君 二つ最後に申し上げたいんですが、一つは、今御説明いただいたこのリスクプレミアムの把握方法は、私も昔やっていましたのでよく分かるんです、大体、お話聞いて。ただ、その方法でやった場合、例えば昨日現在のリスクプレミアムが今後も一か月、二か月、三か月、半年、一年続くのかというと、これは続かないんですね。もう昨日時点の一瞬のそれはリスクプレミアムです。ですから、そういったものを事務方で日々調査しながら把握をしてみたところで、それが日銀によるETF買いに果たしてつながるのか、そこの論拠がちょっと弱いような気がします。それは非常に気になりました。
ですので、現在、二点目ですけれども、日銀が行っているこのETFの購入というのは、リスクプレミアムをできるだけ極小化するためという理由というのがどうも説得力に弱いのかなと。つまり、株価を下支えするためのETF購入になってしまっている側面が非常に強いんじゃないかと、こういう印象を私は今の御答弁聞いて受けました。
時間も参りましたので、そのことを申し上げて、質疑を終わります。
その点、日銀内部でも御検討いただきたいと思います。よろしくお願いします。