2019.5.16 財政金融委員会 質疑
- 2019年05月20日
- 国会質問レポート
【You Tube リンク】
https://www.youtube.com/watch?v=Lg1fQpvoHOc
【議事録】
○よろしくお願いします。
法案の質疑をする前に幾つかお尋ねをします。法案については賛成でありますが、後ほど法案についてお尋ねをします。
最初、財務省三役の在京当番日程についてお尋ねをします。
今日は三役の皆さんにお越しをいただきました。文科省の政務三役に関する在京当番に問題があったという報道がされていますので、財務省ではそんなことはないと思うんですけど、念のためお尋ねをしておきます。
二〇〇三年十一月に閣議了解された在京当番の制度、これは財務省においてどのように運用されているのか、これ事務方で結構ですので、御答弁をお願いします。
○政府参考人(井内雅明君) お答えいたします。
財務省におきましては、緊急事態発生時における閣僚の参集等の対応について、平成十五年十一月二十一日の閣議了解に基づきまして、緊急事態への備えとして、大臣が在京しない場合に備え、副大臣及び大臣政務官が交代で在京当番を担当しております。
○風間直樹君 他の省庁と同様に運用しているということですね。
これ、議員の皆さんももう先刻御承知のとおり、在京当番、大体月初めか前月の末か、秘書官の方から、来月はこの日とこの日、在京当番ですという連絡があって、それに基づいて、地元には帰らず東京にいるという運用を、私も政務三役当時、私のいた役所ではしていた記憶がございます。
それで、財務省の場合、在京当番はどういう形で決定して、どのように政務三役で共有しているんでしょうか。これも事務方で結構です。
○政府参考人(井内雅明君) お答えいたします。
副大臣お二人、大臣政務官お二人のうち、各政務が輪番制で一週間ごとに在京当番を担当することになっております。
在京当番の予定表は、各政務と秘書官等が共有しているものでございます。
○風間直樹君 引き続き事務方に確認しますが、政務と秘書官それぞれが共有しているということですので、当然秘書官の方で、自分がお仕えしている政務三役がいつ在京当番で、この日は、在京当番の日は間違いなく東京にいましたというのは把握、管理されているわけですね。
○政府参考人(井内雅明君) はい、秘書官の方で把握をしております。
○風間直樹君 続いて、副大臣、政務官にお尋ねをしますが、皆さん、御地元、選挙区もそれぞれでいらっしゃって、そういう中で在京当番をされていると思うんですけれども、今五月ですので、留任された方を除いて、大体政務三役になられて一年まだたたないぐらいなんでしょうかね、長い方は一年以上やっていらっしゃると思いますが。
そういう中で、副大臣、政務官それぞれにおかれまして、これまで在京当番の日に、仮にですが、東京を離れた日がなかったとは思いますが、そういう日があったのかどうか、なかったのかどうかを含めて、確認の意味でお尋ねをします。じゃ、副大臣からお願いします。
○副大臣(鈴木馨祐君) 私の場合、選挙区が神奈川の七区ということでありまして、選挙区自体がおおむね一時間の圏内ということもございますので、そうしたことも踏まえて言うと、在京当番の対象ということでいえば私は在京をしておりまして、在京当番につきましては、基本的には大臣が在京しない場合にはいずれか一人の政務が代理で対応できるようにしているということでございます。
○風間直樹君 鈴木副大臣、神奈川七区ということですが、最寄りの駅というのはどの辺になるんでしょうか。
○副大臣(鈴木馨祐君) 新横浜駅でございます。
○風間直樹君 そうすると、東京までお出ましの際は新幹線等を利用されることもあるわけですか。
○副大臣(鈴木馨祐君) ダイヤが正確に運行されていれば東京駅まで十八分で到着をするところでございまして、車でも、渋滞をしていても一時間以内では到着をするところでございます。
○風間直樹君 ちょっと私の経験で申し上げますと、私、選挙区新潟ですけれども、外務省の三役当時は、秘書官から、この日在京なので東京にいてくれと、で、この日、大臣も東京にいますが政務官も東京にいてくださいというようなことも言われたことが何回かありました。私の頃はちょうど尖閣周辺の海域に中国の公船が随分入ってきた時期でしたので、かなり緊迫していたこともありましたけれども。
鈴木副大臣の場合は、そうすると、念のための確認なんですが、在京当番の日に何かの所用で東京を離れていらっしゃった日も少しはあったかもしれないということでしょうか。
○副大臣(鈴木馨祐君) ですから、今申し上げたように、選挙区ということであればおおむねその圏内ということでありますから、それから先に離れたということはありません。
○風間直樹君 つまり、選挙区より以上遠くに行ったことはないということですね、在京当番の日も。在京当番の日に選挙区に戻っていたときはあるということですね。
○副大臣(鈴木馨祐君) いずれにしても、先ほどお話がありましたけれども、閣議の中での決定事項、そしてそれを踏まえた財務省の中での内規の規約のとおりに私は行動しているということでございます。
○風間直樹君 ちょっと曖昧さが残るので、また後ほどお尋ねしますが。
うえの副大臣はいかがでしょうか。
○副大臣(うえの賢一郎君) 閣議了解に基づいて適切に対応させていただいております。
○風間直樹君 うえの大臣は滋賀が選挙区でいらっしゃいますから、なかなか在京当番の日に滋賀まで戻るということは物理的にも難しいんだろうと思います。
続いて政務官ですね。伊佐政務官はいかがでしょうか。
○大臣政務官(伊佐進一君) 私も適切に在京させていただいております。
○風間直樹君 伊佐政務官は、失礼ですが、選挙区どちらでいらっしゃいますか。
○大臣政務官(伊佐進一君) 大阪六区、守口市、門真市、大阪市鶴見区、旭区でございます。
○風間直樹君 そうすると、在京当番の日は必ず東京に過去いましたということですね。
○大臣政務官(伊佐進一君) 在京ができないときは代わりの政務の方にお願いをしているという状況でございます。
○風間直樹君 分かりました。
続いて宮島政務官、最近就任されたばかりだと思いますが、ちょっと選挙区も併せて教えていただければと思います。
○大臣政務官(宮島喜文君) 私は全国比例でございますので、特に選挙区は、全国でございますから全部ということになりますけれども、在京当番のときについては、大臣が在京しない場合にはいずれかの政務が代理で対応するということになっておりますので、そのとおりやっております。
○風間直樹君 麻生大臣、もう長く財務大臣やられていらっしゃって、史上最長でしたでしょうか、相当の長期になられますけれども、麻生財務大臣になられてからの政務三役在京当番の一覧表を後日御提出いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(井内雅明君) お尋ねの件につきましては、御党の国対から各省に対して資料要求が出されていると承知しておりまして、今後の対応について早急に検討させていただきたいと考えております。
○風間直樹君 それから、鈴木副大臣、恐縮ですが、ちょっと今日の御答弁、まあ過去のことなので記憶も曖昧な部分もおありになったかもしれませんが、ちょっと過去の在京当番当日の御予定につきまして、事務方を通してで結構ですので、後ほど詳しく御提出いただければと思います。いかがでしょうか。
○副大臣(鈴木馨祐君) 提出ということですね。実際どこまで記録があるか、ちょっと整理しないと、これうちの実際の事務所の方の記録でありますので、定かでありませんので、それをしっかりと確認をしたいと思います。
○風間直樹君 事務所もさることながら、秘書官の方で、先ほどの答弁どおり、政務三役と在京当番の日程は共有しているということですので、財務省の事務方を通して提出していただければ結構ですので、よろしくお願いします。
そうしたら、次の質問に移りたいと思います。
農林中金の保有資産運用状況についてお尋ねします。
おとといの火曜日も同様の質問をいたしまして、その後ちょっと新しい話を聞きましたので、これは金融庁の事務方に答弁を求めたいと思います。
この三月に金融庁で各行に検査に入って、その結果、いわゆるCLOに関する規制もまた強化されたわけですけれども、農林中金がこのCLOのほかにダイレクトレンディングと言われる融資をしているという話を耳にしました。
まずお尋ねしますが、この農林中金が行っているとされるダイレクトレンディングについては、その事実、実態などについては把握をされていますでしょうか、お尋ねします。
○政府参考人(佐々木清隆君) お答え申し上げます。
今お尋ねの農林中金の保有いたしますダイレクトレンディング含めまして、その資産保有状況については把握をしているところでございます。
○風間直樹君 分かりました。
内容については言えない部分もあると思いますのでお尋ねしませんが、このダイレクトレンディングというのは和訳をすると直接貸出しというような和訳かなと思うんですが、これは金融庁としての定義はどういう定義なんでしょうか。
○政府参考人(佐々木清隆君) お答え申し上げます。
このダイレクトレンディングにつきましては定義が各金融機関ごとに異なっていると承知をしておりますけれども、一般的に申し上げますと、通常金融機関が貸出しを行わないような先に対しまして例えばファンドが出資をする、そうしたファンドに対して金融機関が投資をする、その資産を保有するということが一般的ではないかと承知しております。
○風間直樹君 ありがとうございます。
整理すると、金融機関がリスクが高い等の理由で直接貸出しをしない例えば企業などに対して、ファンドがそういった企業に貸出しをする、そのファンドに対して金融機関が貸出しをする、これがダイレクトレンディングと、一般的にはということですが、この農林中金が行っているダイレクトレンディングというのは、今御説明になったような一般的なスタイルのものなんでしょうか。
○政府参考人(佐々木清隆君) お答え申し上げます。
農林中金の個別の保有資産内容、形態についてはお答えを控えたいと思いますけれども、今申し上げましたとおり、CLOあるいはダイレクトレンディング、こういった通常の貸出しとは異なる、ファンドなりが融資をしております資産を裏付けとした商品、こういったものに対する資産を保有しているということは把握をしているところでございます。
○風間直樹君 そうすると、ちょっとなかなか実態のイメージが浮かびにくいんで、こういうことかなというのを確認しますが、ファンド、例えばそれは国内に限らず海外のファンドも含めて様々なファンドが様々な国の企業に貸出しをしていると、で、このファンド、様々な国のファンドに対して農林中金が貸出しを行っていると、こういうイメージなんでしょうか。
○政府参考人(佐々木清隆君) お答え申し上げます。
基本的には今お尋ねの形態かと思います。ただ、農林中金として、あるいは金融機関として、貸出しという形なのかあるいは投資という形なのか、ここは形態がいろいろあるかと承知しております。
○風間直樹君 金融庁が行った検査の中ではこのダイレクトレンディングについても当然把握をされているわけですが、検査の結果、現状では特に問題なしという判断をされているんでしょうか。
○政府参考人(佐々木清隆君) お答え申し上げます。
農林中央金庫を含めまして大手の金融機関に対しましては、先ほどお尋ねのCLOあるいはダイレクトレンディングのような資産の保有状況について横断的なモニタリングをしているところでございます。
そのモニタリングの中におきましては、その商品の内容そのものだけではなくて、その商品、投資に当たりましてのリスク認識あるいはリスクの管理体制、こういったところもモニタリングの中で実態把握をしているところでございます。
当庁といたしましては、現時点でこうした問題が金融システムに影響があるというところまでの問題ではないと承知をしておりますけれども、CLOを含めまして、こうした裏付け資産、これが景気後退局面においてリスクが顕在化し、金融システムに影響を与えないかという点については問題意識を持ってモニタリングをしているところでございます。
○風間直樹君 分かりました。かなり明確な問題意識の下に検査をされているということが分かりました。
それで、今日は農水省の政務官濱村さんにもお越しをいただいていますが、ちょっと農水省での認識を伺いたいと思います。
言うまでもなく、この農林中金の運用資産、今六十三兆円ぐらいでしたでしょうか、これは国内各地のJAから農林中金に上がってきた資金というふうに聞いています。この原資は日本の農業のなりわいによって得られている資金でありますので、非常に大切な元本ということだと思います。
この元本に万が一のことが起きてしまうと、日本全国の農業経営そのものに直接の影響が及ぶという理解をしていますけれども、農水省の政務三役では、今回の農林中金のこのCLOの問題に代表される運用の状況について、まず、認識共有と様々な意見交換は行っていらっしゃいますか、三役で。このことをまずお尋ねします。
○大臣政務官(濱村進君) お答えいたします。
個別の金融機関の運用状況についてはコメントをすることは差し控えたいというふうに思っておりますが、農林中金は、組合員、まあ農業者の皆様でございますけれども、組合員等が会員に預けた貯金等により調達した資金を農林水産業者等へ貸し出すほか、有価証券投資を行うなど資金を効率的に運用することにより、会員へ安定的に収益を還元する役割を担っております。
その意味で、農林中金の運用が農水産業系統信用事業全体に影響を及ぼす関係にあることから、農林水産省としては、金融庁とともに、系統金融機関向けの総合的な監督指針におきまして、保有する資産のリスクに見合った管理体制の整備を求めるとともに、通年検査等を通じて運用状況やリスク管理体制を把握しているところでございます。
○風間直樹君 いや、それは聞いていないんです、もう過去の議事録読んで分かっているので。
濱村さんは政務官に就任されてまだ一年未満ですか。一年、もう。一年未満。
私が聞きたいのは、農水省大臣以下三役として問題意識持って取り組まれているかどうかということを確認したいんですね。
濱村さん、これ、農水省は政務三役の会議というのはやっているんですか。
○大臣政務官(濱村進君) 適宜やっております。
○風間直樹君 そこで大臣、副大臣、政務官の皆さんでこの農林中金のCLO等運用の問題について協議や話し合われたことというのは過去ありますか。
○大臣政務官(濱村進君) そうした過去の経緯はございません。(発言する者あり)
○委員長(中西健治君) もう一度お答えいただけますか。
○大臣政務官(濱村進君) 私が着任してからは、そうした議論はございません。
○風間直樹君 そうしたら、これは事務方にお尋ねした方がいいのかな。今日、農水省の事務方、官房審議官山北さん来ていますね。
山北さん、これ、過去の農水省の政務三役会議等でこの農林中金の運用問題、CLO等について協議されたことはありますか。
○政府参考人(山北幸泰君) お答えをいたします。
この農林中央金庫におきましてのCLOを含めました投資につきましては、いろんな形で報道されるケースもあるということもございまして、我々としては問題認識しておりますし、先ほど政務官からお答えいたしましたとおり、金融庁と合同で通年検査にも参加し、状況の把握をしているということでございますから、そういった報道の際等を含めまして、政務への御報告もさせていただいているということでございます。
先ほど、政務同士のというような会議であったと思いますけれども、そういう事務方からの政務への報告はさせていただいているということでございます。
○風間直樹君 そうしますと、農水省としても問題意識持って、この農林中金の運用に万一のことが起きないように状況を把握しているということですね。分かりました。
それで、金融検査にも参加されているということなんですが、今金融庁からも答弁もらいましたけれども、農水省としても、この農林中金のCLOを始めダイレクトレンディング等の運用状況については、現状では問題ないという認識でよろしいですか。
○政府参考人(山北幸泰君) 個別の評価はなかなか差し控えたいと思いますけれども、我々としては、いろんな状況を把握しているということで、今現在の段階において何か懸念を持っているということではないというふうに思っております。
○風間直樹君 分かりました。ありがとうございます。
これ、マーケットは機嫌がすぐに変わるという話を火曜日にしましたけれども、リーマン・ショックのときもそうでしたけれども、あのときのサブプライムローンという商品についてはほとんどの人がそのリスクを余り認識していなかったということで、今回、このCLO、農林中金等が運用しているこういった商品がそういうことにならなければいいなと思っています。
この質疑をしていて非常に感じるんですが、なかなか国会での質疑を通して農林中金という組織の運用状況をつまびらかにすることが容易ではありません。金融庁の答弁も内容については余り公にしないということですし、今の農水省の答弁も同様です。そうすると、万一の事態に仮になってしまった場合、これ役所の皆さんの責任が問われるということですので、そこはくれぐれもそういうことにならないように日常的な検査と管理をお願いしたい、このことを申し上げておきたいと思います。引き続き、この問題、質疑をいたします。
残りの時間で法案審議に入りますが、先般、本会議でこの法案の質問をいたしました。
そこで、お尋ねをいたします。金融再生勘定の財務についてなんですけれども、今後の金融市場の動向によって金融再生勘定の財務が仮に深刻な状況になってしまって、早期健全化勘定に留保している利益剰余金を充ててもなお欠損金が生じるような事態に進展してしまった場合、どんなふうに対処をするんですかという質問を本会議でいたしました。麻生大臣からの御答弁は、早期健全化勘定において、過去の実績等も参考にし、金融再生勘定を含めた将来の損失リスクを十分に勘案した上で試算をして、約八千億円を今後とも留保することにしたんだという答弁をいただきました。
これ、事務方で結構ですので、この試算のちょっと詳しい説明をしていただきたいんですが、どういう試算をされたのか、お願いします。
○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。
この再生勘定の部分でございますけれども、過去十年間の日経平均株式、平均で拝見しますと一万四千円程度になっているかと思います。こうした水準を見まして、この預金保険機構、旧長銀、日債銀から買い取った株式を実際に処分する際には、国民負担の最小化ということと市場への影響ということを考えるという原則にございます。こうしたことから、直ちに売るということではなく、そういうことを見ながら慎重に売却するという場合に、大きな損失が出た場合どこまで見積もるかということで、今申し上げましたようなその過去の平均の株価を参照しつつ、そうしたものでも間に合うと、こういった金額で見積もらせていただいたところでございます。
○風間直樹君 これは、仮に一万四千円まで株価が下落をしたと仮定をして、金融再生勘定において持っている上場株式に発生する含み損を試算されたわけですね。その結果、留保する金額が六千二百億円あれば当面は間に合うだろうということですね。
そうしますと、これ、この間の同じ本会議で藤巻議員が質問されていましたけれども、藤巻議員、たしかあのとき、地銀が今非常に経営が厳しい中で、この金融再生勘定に留保する金額が、将来地銀に万一のことがあった場合これで足りるのかという趣旨の質問をされたと記憶しているんですが、そこは試算のときに勘案されたんでしょうか。
○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。
金融再生勘定、現在、金融再生法を使って直ちに例えば地域金融機関、地方銀行に資本増強をするであるとかいうことができるという立て付けにはなっておらず、地方銀行に万が一のことが生じたという場合におきましては預金保険法に基づいて、したがいまして、勘定も金融再生勘定ではなくて、預金保険法に置かれました一般勘定その他の別の勘定を用いて万が一の場合に対応するということになろうかと思います。
この金融再生勘定にあります今後の損益ということの見通しをするに当たりまして、最も大きな影響がありそうなものとしましてこの保有株式というものがあるということで、このような算定をさせていただいております。
○風間直樹君 そうしますと、今述べた将来的な地銀の経営状況に関する懸念を前提にすると、今回の審議しているこの法案ではなくて、預金保険法についてどうすべきかということを国会で議論しなきゃいけないと、こういうことですね。
○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。
そういう意味では、先生御指摘のところは、金融システムの安定、全体の維持に関わるセーフティーネットの事柄でございます。その点について申し上げますと、この法案は、会計検査院の意見表示並びに衆議院、参議院での議決に基づきまして、健全化勘定に生じていますこの剰余金というものをどのように処理するのがその国会の議決にのっとった処理になるのかという観点から行わせていただいております。
それ以外に、金融システムの安定に関わりましては、預金保険機構の勘定に加えまして、検査監督、あるいはオン、オフ一体のモニタリングの中で、いかに現状、金融機関の経営の健全性を維持、そして発展させていくか等々、もう少し多面的な対応が必要であると感じておりまして、そういった観点から、預金保険法のみならず、全体的な対応を引き続きしてまいりたいというふうに思っております。
○風間直樹君 時間になりましたので終えたいと思います。
大体、今回の法案のスキームについてはよく理解ができました。将来的な懸念についての課題も浮かび上がりましたので、そこはまた国会で議論を続けたいと思います。
ありがとうございました。